ストリングラフィを授業に応用!(愛知教育大学附属岡崎中学校 Okazaki Junior High School affiliated to Aichi University of Education 理科教室の花井咲絵子先生)④実施後の意見交換編

12月18日(金)

授業実践をとても素敵な形で掲載していただいてありがとございます。

愛知教育大学附属岡崎中学校 理科研究室 花井咲絵子教諭 ストリングラフィを応用した研究協議会

子どもたちにもぜひ紹介したいと思います。

「未来を生きていくための力を養う教育」とのうれしいご評価ありがとうございます。

まさに、本校の研究主題「独創性を育む」は、「誰もが幸せを実感できる未来」に向け、仲間と協働して追究し、創りあげていく実践です。

「子どもが『生きる力』を育み、自らの手で、明るい未来をつくって欲しい」という願いのもと実践に取り組んでまいりました。

奇しくもコロナ渦の中、まさに予測不能な未来を、どう進んでいけばいいか考え、行動し、自分の力で切り開いてほしい。そんな願いが込められています。

私は、今年度、愛知教育附属岡崎中学校に異動してまいりまして、研究に対して理解も浅く、本当に未熟者ですが、研究の一端でも感じていただけるような実践ができたことをうれしく感じています。

水嶋様と出会え、そして今回授業実践をストリングラフィを用いて行えたことは、私にとってとても大きな財産です。

子どもたちの試行錯誤する姿を、おこがましいようですが、ゼロからストリングラフィを創りあげた水嶋様やストリングラフィのお仲間のお姿に少し重ねてしまいました。

ときにはつまずき苦しむこともありましたが、それでもなんとか音階を出そうとストリングラフィを追究する子どもたちの姿はとても輝いて見えました。

今回の実践で得た経験を、これからの糧にして、子どもたちとともに歩んでいきたいと思います。

ストリングラフィを授業に応用!(愛知教育大学附属岡崎中学校 Okazaki Junior High School affiliated to Aichi University of Education 理科教室の花井咲絵子先生)④「研究協議会」編

12月9日(水)

8月に中学一年生の理科教室でストリングラフィを教材として取り上げたいとの内容で、お問い合わせをいただいた愛知教育大学附属岡崎中学校理科教室の花井咲絵子先生から「研究協議会」(実践授業)の内容が送られてきました!

生徒さんが真剣かつ楽しそうに実験や演奏に取り組んでいる動画&写真もいただき、現場の雰囲気が伝わってきます。(掲載受諾済み)以下花井咲絵子先生の許可を得て、報告のメールから「研究協議会」の様子が記載されている部分を転載します。

-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-

本校では、子どもたちが疑問に思ったこと、問題にしたいことについて、一人一人が追究し、考え、解き明かしていく授業を行っています。そして解き明かしたことやさらに疑問に思ったことを意見交流をとおして、仲間と話し合い、考えを深めていきます。絹糸から、さまざまな音を奏でるストリングラフィは子どもたちにとってとても魅力的な教材でした。

単元の導入では、水嶋様がたの演奏を聴かせ(音源のみ)、「どうしたら、絹糸でこんなに多彩な音がだせるのだろう」と追究を始めました。私もつたない演奏でしたが、キラキラ星を演奏しました。子どもたちは、プロの演奏家のクオリティは無理でも、「先生みたいに演奏したい」と思ってくれ、追究をスタートしました。(優しい子たちです。)

作り方も伝えず、絹糸のみを渡しスタートしましたので、まずは音を出すために苦労を重ねました。水をつけたり、音を大きくするためのスピーカー(紙コップ)をつけたり四苦八苦していました。松脂はしばらくしてからアイテムとして渡しました。松脂の効果に感動の嵐でした。

子どもたちは、音階を出すために、試行錯誤しながら、糸の長さや太さ、はりを工夫し、音を奏でました。

愛知教育大学附属岡崎中学校理科教室 花井咲絵子教諭 研究協議会 2020年 1

そんな中、「みんなが出しているドレミと私が出しているドレミが違う」という疑問をもち、音階の固有の振動数(ラなら440Hz)を奏でることで正確な音階を奏でることができると見いだしました。音階には固有の振動数があり、固有の振動数を奏でることで、同じ音の高さを出すことができることを学ぶことができました。

愛知教育大学附属岡崎中学校理科教室 花井咲絵子教諭 研究協議会 2020年 2

単元の最後には、追究して解明したことをもとに作ったストリングラフィで、演奏会を開きました。私が与えた楽譜は、キラキラ星やカエルの歌など1オクターブで演奏できる簡単なものでしたが、子どもたちは「小さな恋の歌」や「カントリーロード」、星野源のドラえもんのテーマソングなど、さまざまな曲を披露してくれました。

長机の脚を支柱に利用→ストリングラフィを固定→「カントリーロード」演奏 👏👏👏(動画からのスチール写真)水嶋記載

そして、改めて水嶋様の演奏を、映像付きで見せると、子どもたちは「同じ糸とは思えない」と、その音色に感動していました。

子どもたちが、目を輝かせながら追究していけたのも、水嶋様のアドバイスがあったからこそです。本当にありがとうございました。

-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-

花井先生から、特別に授業のプランなども見せ頂き、内容の高さと深さに感銘を受けました。これまでも小中高大、各学校の授業や研究に協力させていただく機会があり、その都度様々な学びがありました。

今回の「研究協議会」の内容は中でも極めてレベルの高いものだと感じています。何より「教育」のポリシーがすばらしい!

①問題の発見 

②仲間とのコミュニケーションを取りながら問題を追及 

③発見&成果の発表

未来を生きていくための力を養う教育だと感じました。その実践にストリングラフィが生かさせるとすればこんなに嬉しいことはありません。ストリングラフィは1992年に考案し、文字通りゼロから築き上げた楽器と表現スタイルです。身近な生活の中でオリジナリティを発揮し、クリエイティヴな発明・発見・表現にに昇華するプロセスは先生の実践される「研究協議会」に通づるものがあると感じました。

①オリジナルな音楽表現を追求する為には楽器から創造するべきだとのひらめき

②28年間活動を共にしているプロデューサー・八重樫みどりを始め、演奏者やサポーターメンバーと試行錯誤を重ね楽器と表現力を磨き、プログラムを開拓、オリジナル曲の創作を継続

③公の場でコンサートを重ねる中で、自己表現→アート&文化→異国間の文化を通じての相互理解→教育→幼児教育→福祉→次世代のクリエーターへの影響

今後も各分野の皆様と意見を交換しながら、ストリングラフィのスキルを社会に役立て、そのすそ野を広げて行きたいと思います。

心のケアのためのシアタースタート

10月13日(火)

埼玉県立小児医療センター受付ロビーでコンサート(30分x3回)を行いました🎶🎶🎶

心のケアのためのシアタースタート「糸の森の音楽会」1

埼玉県立小児医療センターでのコンサートは2016年、センターがさいたま市に移転する以前、岩槻市の旧センターで始まり、10年以上にわたって毎年継続している事業です。昨年までは入院している子どもたちとそのご家族を対象に、入院病棟で行われていました。今年はコロナウィルス拡大の影響で、入院病棟への部外者立ち入りが制限されていることを受け、外来受付ロビー前での演奏会が企画されました。

心のケアのためのシアタースタート「糸の森の音楽会」2

「外来受付ロビー」でのコンサートということで、来院された親子の皆さんが「たまたまコンサートに出会う」というサプライズ・コンサートでした。昨年までの「入院病棟コンサート」とは一味違う、オープンで、出入り自由な(受診時間の関係などで)音楽のひと時をお楽しみいただきました。

子どもたちのリアクションはとても大きく、またご家族&スタッフの皆様も、突然ロビーに現れた「糸の森」に興味津々。「クラシックからアニメソングまで、小鳥の声から太鼓の音まで、次々と紡ぎだされる音と旋律、ハーモニーの世界に新鮮な驚きを感じた」「コロナウィルス拡大の影響で、コンサートに行くことが難しい状況下、治療に訪れた病院で思いがけず出会った音楽に感動した」などの感想をいただき、嬉しく思いました。

心のケアのためのシアタースタート「糸の森の音楽会」3

埼玉県立小児医療センターでは、音楽をテーマにした「カリヨンの樹」とそこに集うキャラクターを、病院のシンボルとして「ホスピタルアート」として展開しています。今日のステージはその「カリヨンの樹」のお隣、窓から差し込む秋の光の向こうには植栽が並び、まるで森のように見えます。「カリヨンの樹」と「糸の森」が共鳴した「音楽会」でした。

小児医療の拠点病院ということで、2016年以前岩槻市にセンターがあった時から通院しているという方のお話をSNSを通じて伺うことができました。

小児医療センターは2016年に岩槻市(蓮田駅)からさいたま市(さいたま新都心駅)に移転。旧医療センターのシンボルとして子供たちや家族を見守ったカリヨンの鐘の精神を受け継ぐ「カリヨンの樹」の前で撮影。

「カリヨンの樹」の前で

楽器の形をした8体のロボットたちが集まって大きな樹を形作っています。このキャラクターは院内のあちこちで案内版の役割を果たしたり、スタッフの名札に隠れていたりします。これらすべてを含めてホスピタルアートとして展開されています。

お母さんのようなピアノン(ピアノ)
もの静かなチェロット(チェロ)
● カリヨンの樹に住む、おともだちについて
長年病院で愛されてきたカリヨン(組み鐘)と、
新都心に育つ大きな樹をイメージする病院の姿を重
ね合わせ、「カリヨンの樹」という大きな樹に見立
てて、ホスピタルアートを展開しています。
この「カリヨンの樹」には、樹のお世話をしたり、
子どもたちのお友達となってくれたりする8体のロ
ボットたちが住んでいて、その姿は、カリヨン(鐘)が奏でる音楽にちなんで、楽器
の形をしています。
ロボットたちは院内のあちこちに登場して、子どもたちを案内してくれたり、励ま
してくれたりするでしょう。
○明るく元気なラッパッパ(ラッパ)
○お母さんのようなピアノン(ピアノ)
○やさしいフエール(フエ)
○愉快なモッキー(木琴)
○のんびり屋のドラムーチョ(ドラム)
○いたずらっこのシンバルン(シンバル)
○もの静かなチェロット(チェロ)
○おしゃれで陽気なマラッカ(マラカス)

プレイルームにはボランティアやスタッフの皆様が一つ一つ心を込めて折った「リンゴの樹」が!

リンゴの樹 1

よく見るとトンボやハロウィーンのカボチャ&魔女など、季節にちなんだキャラクターが勢ぞろい!リンゴの実も折り方によっていろいろな形ができるそうです。いろいろな個性を持った子たちが通っている小児医療センターの精神に思いを馳せました。

リンゴの樹 2
ぶどうそコスモス 

改めて見渡すと「ぶどう」や「コスモス」「キノコ」も!今日のプログラムで「小さい秋見つけた」を演奏したのですが、院内のここかしこに心づくしの「秋」を見つけ、温かい気持ちになりました。

ぶどうとキノコ

プロジェクト名:豊かな心をはぐくむことが困難な環境にある子どもたちの心のケアのためのシアタースタート2020(年度)「シアタースタート in さいたま(中央区) ストリングラフィコンサート」
主催:特定非営利活動法人子ども文化ステーション
助成:日本郵便年賀寄付金助成事業

協力:埼玉県立小児医療センター
演奏者:水嶋一江、田實峰子

制作:KIKU
場所:埼玉県立小児医療センター内 2Fラウンジ(外来受け付けロビー)

時間:①10:30 – 11:00  ②11:30 – 12:00 ③13:30 – 14:00
参加者(子ども&保護者+スタッフ):①61名 ②54名 ③39名