8月17日(水)
『真夏のこども探検隊〜不思議な音色の世界』にストリングラフィ・アンサンブルが登場します。(戸塚区民文化センター・さくらプラザ、8/20)予約制・現在のところ満員ですが当日キャンセルも出る可能性があります❣️


さくらプラザの情報誌「SAKURA 」にレポートを掲載して頂きました。広報もバッチリ‼️



8月17日(水)
『真夏のこども探検隊〜不思議な音色の世界』にストリングラフィ・アンサンブルが登場します。(戸塚区民文化センター・さくらプラザ、8/20)予約制・現在のところ満員ですが当日キャンセルも出る可能性があります❣️
さくらプラザの情報誌「SAKURA 」にレポートを掲載して頂きました。広報もバッチリ‼️
7月22日(金)
成田空港のお隣、航空科学博物館で明日のコンサートのリハーサル中✈️(17:00 – 19:30)展示されている飛行機、格納庫を模したサイエンス・シアターの雰囲気とストリングラフィがマッチしています🛫ストリングラフィが白い雲や翼に見えます☁️
🎶Playing with a plane✈️
We were rehearsing for concerts tomorrow at the Museum of Aeronautical science next to the Narita international airport.
①荷解き 機材はプラスチックコンテナ2つ&単管6本+アルミバー ②仕込み シアターに照明を吊り、楽器の後ろにデコレーションを施し、椅子を並べて会場作り ③リハーサル スペース全体を楽器に変貌させ、空間を身体で奏でる音楽表現=ストリングラフィ ↓ 格納庫を模した『体験館』。コンクリートと鋼鉄のメカニカルな質感に、ストリングラフィのパーツ=単管・ステンレスワイヤー・アイアンウェイトがマッチ ↓ ストリングラフィが空間の雰囲気に溶け込んでいます。この楽器、倉庫のような無機質な場所が意外に合うのです。 ↓ 弾いてみると余韻が長く美しい反響音🎶コンクリートのような硬い材質+天井が高い建物の構造が美しい音を生み出しています。 ↓ 水平に展開されたストリングラフィの糸と紙コップ & ある時は素早くある時はしなやかに軌跡を描くパフォーマーの腕の運動 ↓ 宙に舞う飛行機や雲をイメージさせます✈️☁️
2月25日(木)
1月11日に「いわき市立美術館(福島県)」で行われたパフォーマンスの講評がいわき市立美術館ニュースに掲載されました。コロナウィルス拡大の影響が広まる困難な状況下、どのようにしてプロジェクトを実現したか、また長年にわたる、アート+コンサート・パフォーマンス実施の業績が培った充実した観客層(2世代・3世代にわたっていることも特徴)のサポートについて書かれた興味深い内容です。
2月3日(水)
先日福島県の「いわき市立美術館」で行われた「ストリングラフィ・パフォーマンス 光の記憶〜今ひかりを求めて」が、いわき民報で紹介されました✨🌟💫🌟✨
January 11, 2021 (Mon.) 1月11日(月・祝)
🌟Our first project in 2021 was held at Iwaki City Art Museum (Fukushima). The museum has a great selection of contemporary art such as Marcel Duchamp, Joseph Beuys and Tatsuo Miyajima.We performed 12 original compositions surrounded by Great works of contemporary masters.
2021年、初仕事は「いわき市立美術館」でのパフォーマンス・コンサート。マルセル・デュシャン、ヨーゼフ・ボイス、宮島達男 、荒川修作、河原温など現代アート界を代表する作家の作品に囲まれ、「オール・オリジナル・コンポジションで」と言うキュレーターからの依頼を受け『「光の記憶」~今、ひかりを求めて~』のタイトルの下、スペシャルプログラムを構成しました。2か月後に東日本大震災から10年を迎えること、コロナウイルス拡大の影響下にあることなど、大きな課題に立ち向かう現代社会へ、美術館から発信するメッセージが込められています。
平面作品中のミニマルなパターンと空間に浮かぶストリングラフィ の紙コップが呼応し、楽器がインスタレーションと化しています。こちらの展示室にはインスタレーション表現を開拓した代表的な作家、宮島達男・荒川修作、そしてその概念の元となったレディメイド作品の巨匠、マルセル・デュシャン等の作品が展示されています。そう、いわば「聖地」!
ストリングラフィには楽譜があり音符で記載されています。これは芝居でいう「脚本」にあたるもの。同じフレーズでもパフォーマーが解釈しそのユニークな肉体を通して奏でる姿は、演じているようにも舞っているようにも見えます。糸と紙コップというミニマルなマテリアルから無限の音色と複雑に絡まりあう旋律とリズムが紡がれます。
オリジナル曲「風の記憶」を演奏しているところ。ツアーで訪れた日本各地で体験した伝統音楽をモチーフにした3楽章。(1.八丈太鼓 2.津軽三味線 3.沖縄の音楽)
シンプルで抽象的だからこそ広がるイマジネーションの世界。弾く曲により空間のアート作品も違った面持ちを見せる不思議。ソロパートから4人のアンサンブルまで、多彩なバリエーションの音と動きが絡み合い、時空を彩ります。
「いわき市立美術館」とはご縁があり、最初に企画をいただいたのが1996年、アンサンブルを結成した年のことです。夏休みの「ボテロ展」が大賑わいでした。以来25年に渡り折に触れ企画をいただいています。2012年、東日本大震災から1年後「糸の森の中で・・・”いのち” が聴くコンサート」は忘れられません。
「いわき市立美術館」ではプロジェクトの度毎に違った空間でパフォーマンスを行ってきました。それはキュレーターから出された課題かもしれません。同じ美術館で企画していただいても、毎回空間も違えばアートを取り巻く社会も変化します。今回は1F常設展示室・現代アートの収蔵品に囲まれたスペースが用意されました。
コロナウイルス拡大というパフォーマンス開催には難しい状況下、満席のお客様に迎えられました。終演後、担当キュレーターから感染対策に配慮した実施方法及び経緯と気づいた点を伺いました。
① 40枚× 2回分=80枚の無料整理券を事前に配布
②「即日ソールドアウト→感染者増のニュース→キャンセル→ウェイティングリストの方に連絡し再びソールドアウト」このサイクルを何度も繰り返したそうです。
③客席にナンバリング(写真では22番が見えます)、この際最初に申し込んだ方が中央の見えやすい席に来るよう配慮。
④予想以上に子供連れの観客が多かった。「現代美術の展示+ストリングラフィのオリジナルコンポジション」と言う尖った企画に、違和感なく溶け込む幼児とファミリー。「1996年から25年に渡ってストリングラフィ の企画を続け、ファンや観客が育ったのではないか。子連れの若いファミリーは、学生時代にストリングラフィを見たのかもしれない」担当キュレーターの感想です。
通常では考えられないような困難を乗り越えて行われたパフォーマンス、観客もパフォーマーもいつもにも増して高い熱量で時空を共有しました。
来年、ストリングラフィ誕生30年を迎えます。現在の様式に発展してきたのは、ストリングラフィを面白いと思い、期待し、聴き続けてくださった皆様の力です。1992年に考案したときには「自分の表現」という思いが強くありましたが、1996年にアンサンブルを結成した頃からは「ストリングラフィでこう言う曲を聴いてみたい」「こんな場所で演奏したらステキ」という人々の声を反映し、いわば「水」のように自在に姿を変容させながら、本質である「ストリングラフィというシンプルな楽器」を成長&継続してきたように思います。
今回、25年間表現の機会をつくり、育ててくださった「いわき市立美術館」で演じながら強く思ったことです。どうもありがとうございました。
主催:いわき市立美術館
出演者:水嶋一江、KIKU、鈴木モモ、田實峰子
制作:八重樫みどり
協力:盛名劇団かもめ 森 絵瑠
会場:いわき市立美術館 常設展示室
時間:① 11:00 – 12:00 ② 14:00 – 15:00
観客:① 延べ約50名(立ち見含む) ② 延べ約50名(立ち見含む)
プログラム : 「光の記憶」~今、ひかりを求めて~ いわき市立美術館主催
新春あけましておめでとうございます。
昨年初めのコロナウィルス感染拡大以降、世界情勢から身近な生活まで価値観や見え方が一変しました。従来の規範や常識を壊すことを恐れず、状況に応じて自由な発想で創意工夫を続け、自分なりの幸福や豊かさを持つことが求められる今こそ、芸術・演劇・音楽が必要だと実感します。
タイトルの「光の記憶」は2017年から創作を始めた組曲です。「光」の諸相を音で表現する中、「光」によって生ずる「影」に関心が向いて行きました。「濃い影」を感じることの多い現在、「あたたかな光」がその向こうにあることを全力で表現したいと思います。
いわき市立美術館では、1996年(ストリングラフィ・アンサンブル結成の年)から数年ごとにコンサートを企画していただいています。「ボテロ展」の賑わい、東日本大震災1年後・祈りを込めたプロジェクトなど、様々なシーンが思い浮かびます。25年間、チャンスと課題を与えストリングラフィを育ててくださった「いわき市立美術館」の皆様に感謝を表すと共に、今回のプログラムを献呈させていただきたいと思います。
◆森の記憶(1997年)
ストリングラフィが生まれた月山の麓の森をイメージして作曲した。森の雰囲気を表現した即興演奏で始まる。早春の針葉樹林の静けさ、朝もやの中からふと立ち現れる遠くの木々、鳥のさえずりや梢を渡る風の音の記憶が織り込まれている。
◆Angel of Rain(2004年)
ピッチカートのアンサンブルが水溜りに落ちる雨の飛沫が踊っているよう。こども時代の楽しい雨の一日。
◆青磁(せいじ)「繭の色」より(2006年)
スタイリッシュなフィルムノワールの映画を思い浮かべながら作った曲。3人のパフォーマーが奏するユニゾンのモチーフと「間」。釉薬に現れた貫入のように、「無音」の瞬間が時空に亀裂を生じさせる。
◆紫苑 (しおん)「繭の色」 より(2007年)
軽やかなリズムのモチーフが、織物の幾何学模様のように最初から最後まで繰り返される。3つの楽器が3台の機織り機のようにリズムを刻み続ける。時たま現れる、パタン パッタンという軽快な機の音(ピチカート)が緯糸(よこいと)を締め、メロディが浮かび上がっていく。曲の進行に連れ、微妙な色のグラデーションを描くようにハーモニーが移ろう。次から次へと姿を現わす新しいメロディが、絵巻物のように続いていく。
◆茜 「繭の色」より (2009年)
2007年に「草月流」お家元、勅使河原茜氏の作品とコラボレーションをする機会があった。テーマは「竹と音楽」。
埼玉県立美術館の展示室に竹のみで構成された、生け花のインスタレーションが設置された。
竹の強靭さとしなやかさを生かした、建造物に近いような巨大な作品にインスピレーションを得て、「茜」を作曲した。曲中に登場する「パンパン」というピッチカートのモチーフは「竹を割った時の音」をイメージしている。
◆波の記憶(2015年)
北海道余市町の海辺を歩いていた時の事、防波堤の内側と外側に当たる波、海岸に打ち寄せる波、大小入り乱れた様々な波の作りだす複雑な音のアンサンブルが面白くて、聴き入ってしまった。「波の記憶」ではこの時の印象をもとに、PPPからクレッシェンドしてPPになる、といった最弱音のバリエーションを探ってみた。ストリングラフィでとても小さい音を表現すると、呼吸音のようなノイズが混じってくる。真っ白く塗ったキャンバスに薄いグレーの刷毛痕が重ねられていくようなイメージ。
自然の波を思い浮かべながら細かいパッセージを重ねていき、似て非なるパターンがランダムに出現する構成となったため、演奏者(作曲者自身も含め)は暗譜に苦心した。
◆風の記憶 (2012年)
コンサートツアーで日本各地を訪れる中、地元の人々に受け継がれる様々なタイプの伝統音楽に出会った。楽器も音楽も、生まれた土地の空気を呼吸し、生き生きと躍動していた。日本で生まれたストリングラフィで、この感動を表現してみたいと思い続けてきた。2012年國立台北藝術大學の創立30周年を記念して行われた「關渡藝術節 2012 Kuandu Arts Festival」に招かれたのをきっかけに、「風の記憶」組曲として構想した。
Ⅰ. (八丈太鼓)八丈島公演の折、地元料理のもてなしに続き八丈太鼓が登場した。家庭料理を振舞ってくださった女性たちが、箸をバチに持ち替え、太鼓の両面から打ち合う姿に目を見張った。「口唱歌」を教えていただき、いつかストリングラフィで演奏してみたいと思い続けてきた。ストリングラフィは弦楽器であるにもかかわらず、強くはじいたり、ギターピックで連打すると鼓のような音が出る。はじき方を工夫して、パーカッションの音色のみで構成したのがこの曲だ。
Ⅱ. (じょんがら)五所川原市(青森県)でのコンサートを終えて弘前へ向かう途中、地吹雪に遭遇した。闇の中で激しい風に舞う雪。上下左右の感覚が消え、自然の激しいインプロビゼーションに津軽の「音楽」を聴いた。「津軽じょんがら節」の情熱的な即興の世界をストリングラフィで表現してみようと創ったのがこの曲だ。たたみ掛ける速いパッセージ、打楽器のような効果音、技巧を凝らしたソロパートの掛け合いなど、「津軽三味線」のエッセンスをストリングラフィの語法に昇華しようと試みた。
III. (うりずん)フェスティバルに招かれ始めて降り立った沖縄、圧倒的な生命力に圧倒される。湿気を帯びた風に乗って、植物の香り、香辛料の匂い、太鼓のリズム、三線の音、流れては消えていく。南国の風に漂っていくカラフルな音色のモチーフを、モザイクのように組み合わせてできたのがこの曲だ。
◆天鼓 I
空中を鼓に見立てて、様々なトーンのパーカッションの音色のみで構成した曲。ストリングラフィの糸を勢いよくはじくと、弦楽器とは思えないような威勢の良い音が出る。糸の張り具合などを加減すると、鼓のように豊かな音色のバリエーションを表現できる。高い位置に張り巡らせたストリングラフィをはじくと、まるで天から鼓の音が降ってくるようだ。
◆光の記憶 より 『影』 (2017年)
組曲「光の記憶」は音の波動に光の波動のイメージを重ねて連作中。「綺羅綺羅」「眩」など様々な光を思い浮かべるうち、最終曲に「影」を据えることを思いつく。「『光』がある所には『影』が生ずる。『闇』には『光』が存在しないが『影』の向こう側は『光』である」というテーマで作曲。タンゴ調のリズムとバロック風ポリフォニーがそれぞれ「影」と「光」を象徴する。闇に近い「深い影」で始まり、次第に「光」が強くなっていく構成。「影」のアナロジーとして低音を多用しているので、冒頭は演奏者が低い姿勢で演奏し、次第に高音部・高みに輝く「光」に向かって伸び上がって行くパフォーマンス性にもご注目!
◆パレード
1パート1パート加わって賑やかなミニマル風のパターンが表れてくる、メンバー紹介のためのナンバー。
★アンコール曲
◆紅(くれない)(2006年)
沸き立つようなリズムに乗って、ユニゾンのメロディがエネルギッシュに展開する。華やかで情熱的な色調の曲。
◆「記憶」シリーズ
「森」「風」「雨」「光」といった自然のエレメントをテーマにした連作。自然界の音響と、古代の楽器にも似た素朴な音色の旋律によって呼び覚まされる、ストリングラフィならではの懐かしさと実験性が同居する表現を追求している。
◆「繭の色」シリーズ
日本の伝統色「青磁」「紫苑」「茜」「瑠璃」といった「色」をテーマにした連作。ストリングラフィの「弦」は絹糸ででき ている。蚕から繭、生糸そして絹糸と成る過程はまるで奇跡のようだ。絹にまつわる歴史や文化、ときには遥かシルクロードへまで思いを馳せながら、音のタペストリーを織り上げ一曲また一曲と「色」を綴り続けている。