「音楽の魔法」”Magic of Music”

3月15日(月)

昨日の「糸の森の音楽会」から、音や音楽に自然に身体が動き出す子供たちの姿をビデオクリップにまとめてみました。題して「音楽の魔法」”Magic of Music”

Magic of Music “Froggy’s Song” spell🐸 = The song makes every kids & babies jump🐸🐸🐸
音楽の魔法 カエルの術 =「カエルのうた」が始まると子どもも、コンサートデビューの赤ちゃんも、みんなカエルになる🐸

Magic of Music “Paprika” spell = The song makes every kids & babies dance🌟
音楽の魔法 パプリカの術=「パプリカ」が始まると子どもも、コンサートデビューの赤ちゃんも、みんな踊りだす🌟

シアタースタート in いわき ✨School concert in Fukushima ✨

February 16, 2021 (Tues.)  2月16日(火)

We had three concerts at a public elementary school in Fukushima, Japan.🌟We hold concerts with infection prevention 🌟 🍀“ small number of audience” x 3 concerts 🍀

福島県いわき市立川部小学校で音楽鑑賞会を行いました。

昨年はキャンセルが相次いだ小学校での音楽鑑賞会。一年間のリモート生活を経て、ライブ演奏体験の大切さが改めて見直されています。子供たちにとっての1年間はかけがえのない時間。学校側と綿密な連携を取りながら鑑賞会事業が少しずつ復活しています。①少人数②短時③十分な換気、充分な感染対策を講じて実施例を積み重ねています。

School Concert at the Kawabe Elementary School (Fukushima)

広々とした校庭と、早春の澄み切った青空が印象的です。

小学校公演の会場は体育館が定番ですが、2月の福島県は寒すぎる!ということで集会室が用意されました。クリーム色+若草色、懐かしいな学び舎といった雰囲気です。何もない空間に糸を張り楽器を創造するプロセス、いつもワクワクします。

集会室 楽器設置見取り図と照合して細部を詰めているところ
スタジオで調整済みの楽器=糸電話を一本一本張っていきます
陽光を受け早春の雰囲気を醸し出す空間

10数年使い続けた紙コップ。紙コップは演奏すればするほど熟成し、美しい音を奏でます。自分が生まれるより前から使っている紙コップと聞いて小学生や幼稚園生はびっくり仰天します😲

十年以上使い続けた紙コップ 近くで見ると満身創痍?

「あざみ野幼稚園」年長組が川部小学校へやってきました。小学校1年生のお兄さんお姉さんと一緒に「コンサート」を鑑賞します。「幼少連携事業」の貴重な実施例となりました。

「あざみ野幼稚園」年長組(つぼみ組)と川部小学校1年生の顔合わせ

1回目のコンサート(35分)=1年生(16名)+あざみ野の幼稚園年長組(つぼみ組)(9名)

1回目のコンサート(35分)=1年生(16名)+あざみ野の幼稚園年長組(つぼみ組)(9名)

年長組の子供たちも1年生と一緒に音楽を楽しみました。知っている曲が多いこともあり、あっという間の35分間でした。「パプリカ」が始まると、かわいいダンスを披露してくれました!

プログラムの最後に「紙コップは演奏するほどきれいな音が出るようになる。どうしてかな?」問いを投げかけると、1年生の男の子が「ちょっと待って!わかる気がする・・・紙が硬くなっていい音が出るようになると思う!」と正解を出しました。後で尋ねると彼は「虫博士」、普段から身の回りの物をよく観察していることが伝わりました!

2回目のコンサート(40分)= 2、3、4年生(25名)

2回目のコンサート(40分)= 2、3、4年生(25名)

「どうして大きな音が出るのか?」絹糸と紙コップで、糸を擦った時の振動が音となり、紙コップがスピーカーの役割を果たしてストリングラフィという楽器が成り立っていることを理解、好奇心でみんなの眼がキラキラ輝いています。

3回目のコンサート(40分)=5、6年生(24名)

3回目のコンサート(40分)=5、6年生(24名)

マスクをしていても子供たちの表情が伝わります。音楽が大好きで自然にリズムを取り出す子ども、好きな曲が始まると小さな声で歌う子ども。礼儀正しく行儀のよい生徒さん、同時にのびのびと自分を表現しながら学んでいることがわかります。

撤収後、校長先生とお話しする機会がありました。静かな情熱を感じさせるお人柄。「コロナウィルス拡大の影響で、子どもたちから体験の機会を奪ってはいけません。コンサートや運動会、実体験を積むことは教育上とても大切です。」シアタースタートプロジェクトのスタッフから伺った話では、「何かあったらすべて私が責任を取ります」とおっしゃって、ニュースの感染者数増減や前日の地震などにも全くブレることがなかったそうです。

子どもたちの落ち着きとのびのびとした好奇心は、こうした先生方の懐の深さに育まれているのですね。

コンサート後、シアタースタート・プロジェクト、いわき川(あざみ野幼稚園)スタッフよりメッセージが寄せられました。どうもありがとうございました。

いわき市側スタッフより

プロジェクト名:豊かな心をはぐくむことが困難な環境にある子どもたちの心のケアのためのシアタースタート2020(年度)「シアタースタート inいわき ストリングラフィコンサート」
主催:特定非営利活動法人子ども文化ステーション
助成:日本郵便年賀寄付金助成事業

協力:福島県いわき市立川部小学校、あざみ野幼稚園http://azamino-kindergarten.com/
演奏者:水嶋一江、鈴木モモ、田實峰子
場所:福島県いわき市立川部小学校 集会室

時間:①10:30 – 12:05  ②13:10 – 13:50 ③14:00 – 14:40
参加者:①1年生(16名)+あざみ野幼稚園年長組(9名)=25名 ②2、3、4年生(25名) ③5、6年生(24名)

<プログラム>

①1年生+あざみ野幼稚園年長組
11:30-12:05(35分)
②2,3,4年生(25名)13:15-13:55(40分)③5,6年生
14:10-14:50(40分)
イッツ ア スモールワールドイッツ ア スモールワールドイッツ ア スモールワールド
クラリネットこわしちゃったクラリネットこわしちゃった大きな古時計
森のくまさん・アイアイ・ぞうさん・バスごっこミッキーマウスマーチクラリネットこわしちゃった
ミッキーマウスマーチカノンミッキーマウスマーチ
アイネクライネナハトムジークアイネクライネナハトムジークカノン
げんこつ山のたぬき・ことりのうた・犬のおまわりさん・虫の声・カエルの合唱四季のメドレーアイネクライネナハトムジーク
おもちゃのチャチャチャゲゲゲの鬼太郎四季のメドレー
パプリカパプリカゲゲゲの鬼太郎
忍たま乱太郎忍たま乱太郎パプリカ
さんぽ(「となりのトトロ」より)天国と地獄天国と地獄
さんぽ(「となりのトトロ」より)忍たま乱太郎

シアタースタート in いわき のり日

2月15日(月)

We are going to have three concerts at Kawabe Elementary school in Fukushima tomorrow.
All the school students and children of adjacent kindergarten will enjoy our concerts.
🌟We hold concerts with infection prevention 🌟

🌟感染対策を講じたコンサート(小学校バージョン)🌟
明日はいわき市立川部小学校でコンサートです✨一昨日の地震では震度6度+の揺れに見舞われたエリア、心配しておりましたが大きな被害は出なかったとのこと、ほっとしました。
今日は東京駅から常磐線特急「ひたち19号」で「磯原駅」経由「植田駅」へ向かいましたが、豪雨と強風のため「いわき駅」から先「仙台駅」までが不通となりました。ギリギリセーフで到着できました💦当初からコロナ対応に担当者の皆様が工夫を重ねて実現に至ったプロジェクト💛🧡❤️
次々自然の脅威に見舞われ、コンサートを行えることのありがたさを改めて胸に刻んでいます。(いわき市のホテル余震で揺れています)

「光の記憶」~今、ひかりを求めて~

January 11, 2021 (Mon.)    1月11日(月・祝)

🌟Our first project in 2021 was held at Iwaki City Art Museum (Fukushima). The museum has a great selection of contemporary art such as Marcel Duchamp, Joseph Beuys and Tatsuo Miyajima.We performed 12 original compositions surrounded by Great works of contemporary masters.

現代アート+ストリングラフィ+パフォーマー+観客

2021年、初仕事は「いわき市立美術館」でのパフォーマンス・コンサート。マルセル・デュシャン、ヨーゼフ・ボイス、宮島達男 、荒川修作、河原温など現代アート界を代表する作家の作品に囲まれ、「オール・オリジナル・コンポジションで」と言うキュレーターからの依頼を受け『「光の記憶」~今、ひかりを求めて~』のタイトルの下、スペシャルプログラムを構成しました。2か月後に東日本大震災から10年を迎えること、コロナウイルス拡大の影響下にあることなど、大きな課題に立ち向かう現代社会へ、美術館から発信するメッセージが込められています。

感染対策を講じた客席作り 子どもたちの姿も目立つ
平面作品と呼応するストリングラフィ

平面作品中のミニマルなパターンと空間に浮かぶストリングラフィ の紙コップが呼応し、楽器がインスタレーションと化しています。こちらの展示室にはインスタレーション表現を開拓した代表的な作家、宮島達男・荒川修作、そしてその概念の元となったレディメイド作品の巨匠、マルセル・デュシャン等の作品が展示されています。そう、いわば「聖地」!

“Stringraphy Ensemble “+ Contemporary Art Museum
音を奏でる舞い=ストリングラフィ:パフォーマンス

ストリングラフィには楽譜があり音符で記載されています。これは芝居でいう「脚本」にあたるもの。同じフレーズでもパフォーマーが解釈しそのユニークな肉体を通して奏でる姿は、演じているようにも舞っているようにも見えます。糸と紙コップというミニマルなマテリアルから無限の音色と複雑に絡まりあう旋律とリズムが紡がれます。

Photos from “The Memory of Wind” by Kazue Mizushima This original piece consists of three movements inspired by Japanese traditional folk music. 1.Taiko music( Hachijo- Daiko) 2.Tsugaru-jamisen 3.Okinawa music

オリジナル曲「風の記憶」を演奏しているところ。ツアーで訪れた日本各地で体験した伝統音楽をモチーフにした3楽章。(1.八丈太鼓 2.津軽三味線 3.沖縄の音楽)

“Stringraphy performance is a weave of time and space.” 「時空を織る」

シンプルで抽象的だからこそ広がるイマジネーションの世界。弾く曲により空間のアート作品も違った面持ちを見せる不思議。ソロパートから4人のアンサンブルまで、多彩なバリエーションの音と動きが絡み合い、時空を彩ります。

「いわき市立美術館」とはご縁があり、最初に企画をいただいたのが1996年、アンサンブルを結成した年のことです。夏休みの「ボテロ展」が大賑わいでした。以来25年に渡り折に触れ企画をいただいています。2012年、東日本大震災から1年後「糸の森の中で・・・”いのち” が聴くコンサート」は忘れられません。

入口 受付 客入れ

「いわき市立美術館」ではプロジェクトの度毎に違った空間でパフォーマンスを行ってきました。それはキュレーターから出された課題かもしれません。同じ美術館で企画していただいても、毎回空間も違えばアートを取り巻く社会も変化します。今回は1F常設展示室・現代アートの収蔵品に囲まれたスペースが用意されました。

セットアップ風景 調弦 楽器+椅子席 NHKの取材(ニュース645福島で放送されました。)
公演当日の夕方「NHK総合ニュース645福島」でレポート放映!
客席の様子 (ウルトラマンを握り締めママのお膝でパフォーマンスに見る子供の写真→私のお気に入り😊)

コロナウイルス拡大というパフォーマンス開催には難しい状況下、満席のお客様に迎えられました。終演後、担当キュレーターから感染対策に配慮した実施方法及び経緯と気づいた点を伺いました。

① 40枚× 2回分=80枚の無料整理券を事前に配布

②「即日ソールドアウト→感染者増のニュース→キャンセル→ウェイティングリストの方に連絡し再びソールドアウト」このサイクルを何度も繰り返したそうです。

③客席にナンバリング(写真では22番が見えます)、この際最初に申し込んだ方が中央の見えやすい席に来るよう配慮。

④予想以上に子供連れの観客が多かった。「現代美術の展示+ストリングラフィのオリジナルコンポジション」と言う尖った企画に、違和感なく溶け込む幼児とファミリー。「1996年から25年に渡ってストリングラフィ の企画を続け、ファンや観客が育ったのではないか。子連れの若いファミリーは、学生時代にストリングラフィを見たのかもしれない」担当キュレーターの感想です。

通常では考えられないような困難を乗り越えて行われたパフォーマンス、観客もパフォーマーもいつもにも増して高い熱量で時空を共有しました。

いわき市立美術館スタッフ+舞台関係スタッフ+ストリングラフィ・アンサンブル

来年、ストリングラフィ誕生30年を迎えます。現在の様式に発展してきたのは、ストリングラフィを面白いと思い、期待し、聴き続けてくださった皆様の力です。1992年に考案したときには「自分の表現」という思いが強くありましたが、1996年にアンサンブルを結成した頃からは「ストリングラフィでこう言う曲を聴いてみたい」「こんな場所で演奏したらステキ」という人々の声を反映し、いわば「水」のように自在に姿を変容させながら、本質である「ストリングラフィというシンプルな楽器」を成長&継続してきたように思います。

今回、25年間表現の機会をつくり、育ててくださった「いわき市立美術館」で演じながら強く思ったことです。どうもありがとうございました。

主催:いわき市立美術館
出演者:水嶋一江、KIKU、鈴木モモ、田實峰子
制作:八重樫みどり

協力:盛名劇団かもめ 森 絵瑠
会場:いわき市立美術館 常設展示室
時間:① 11:00 – 12:00 ② 14:00 – 15:00
観客:① 延べ約50名(立ち見含む) ② 延べ約50名(立ち見含む)

プログラム : 「光の記憶」~今、ひかりを求めて~ いわき市立美術館主催

新春あけましておめでとうございます。

昨年初めのコロナウィルス感染拡大以降、世界情勢から身近な生活まで価値観や見え方が一変しました。従来の規範や常識を壊すことを恐れず、状況に応じて自由な発想で創意工夫を続け、自分なりの幸福や豊かさを持つことが求められる今こそ、芸術・演劇・音楽が必要だと実感します。

タイトルの「光の記憶」は2017年から創作を始めた組曲です。「光」の諸相を音で表現する中、「光」によって生ずる「影」に関心が向いて行きました。「濃い影」を感じることの多い現在、「あたたかな光」がその向こうにあることを全力で表現したいと思います。

いわき市立美術館では、1996年(ストリングラフィ・アンサンブル結成の年)から数年ごとにコンサートを企画していただいています。「ボテロ展」の賑わい、東日本大震災1年後・祈りを込めたプロジェクトなど、様々なシーンが思い浮かびます。25年間、チャンスと課題を与えストリングラフィを育ててくださった「いわき市立美術館」の皆様に感謝を表すと共に、今回のプログラムを献呈させていただきたいと思います。

森の記憶(1997年) 

ストリングラフィが生まれた月山の麓の森をイメージして作曲した。森の雰囲気を表現した即興演奏で始まる。早春の針葉樹林の静けさ、朝もやの中からふと立ち現れる遠くの木々、鳥のさえずりや梢を渡る風の音の記憶が織り込まれている。

◆Angel of Rain(2004年) 

ピッチカートのアンサンブルが水溜りに落ちる雨の飛沫が踊っているよう。こども時代の楽しい雨の一日。

◆青磁(せいじ)「繭の色」より(2006年)        

       スタイリッシュなフィルムノワールの映画を思い浮かべながら作った曲。3人のパフォーマーが奏するユニゾンのモチーフと「間」。釉薬に現れた貫入のように、「無音」の瞬間が時空に亀裂を生じさせる。

◆紫苑 (しおん)「繭の色」 より(2007年)

 軽やかなリズムのモチーフが、織物の幾何学模様のように最初から最後まで繰り返される。3つの楽器が3台の機織り機のようにリズムを刻み続ける。時たま現れる、パタン パッタンという軽快な機の音(ピチカート)が緯糸(よこいと)を締め、メロディが浮かび上がっていく。曲の進行に連れ、微妙な色のグラデーションを描くようにハーモニーが移ろう。次から次へと姿を現わす新しいメロディが、絵巻物のように続いていく。

◆茜 「繭の色」より (2009年)

2007年に「草月流」お家元、勅使河原茜氏の作品とコラボレーションをする機会があった。テーマは「竹と音楽」。

埼玉県立美術館の展示室に竹のみで構成された、生け花のインスタレーションが設置された。

竹の強靭さとしなやかさを生かした、建造物に近いような巨大な作品にインスピレーションを得て、「茜」を作曲した。曲中に登場する「パンパン」というピッチカートのモチーフは「竹を割った時の音」をイメージしている。

◆波の記憶(2015年)                

北海道余市町の海辺を歩いていた時の事、防波堤の内側と外側に当たる波、海岸に打ち寄せる波、大小入り乱れた様々な波の作りだす複雑な音のアンサンブルが面白くて、聴き入ってしまった。「波の記憶」ではこの時の印象をもとに、PPPからクレッシェンドしてPPになる、といった最弱音のバリエーションを探ってみた。ストリングラフィでとても小さい音を表現すると、呼吸音のようなノイズが混じってくる。真っ白く塗ったキャンバスに薄いグレーの刷毛痕が重ねられていくようなイメージ。

自然の波を思い浮かべながら細かいパッセージを重ねていき、似て非なるパターンがランダムに出現する構成となったため、演奏者(作曲者自身も含め)は暗譜に苦心した。

◆風の記憶 (2012年)                    

コンサートツアーで日本各地を訪れる中、地元の人々に受け継がれる様々なタイプの伝統音楽に出会った。楽器も音楽も、生まれた土地の空気を呼吸し、生き生きと躍動していた。日本で生まれたストリングラフィで、この感動を表現してみたいと思い続けてきた。2012年國立台北藝術大學の創立30周年を記念して行われた「關渡藝術節 2012 Kuandu Arts Festival」に招かれたのをきっかけに、「風の記憶」組曲として構想した。

Ⅰ. (八丈太鼓)八丈島公演の折、地元料理のもてなしに続き八丈太鼓が登場した。家庭料理を振舞ってくださった女性たちが、箸をバチに持ち替え、太鼓の両面から打ち合う姿に目を見張った。「口唱歌」を教えていただき、いつかストリングラフィで演奏してみたいと思い続けてきた。ストリングラフィは弦楽器であるにもかかわらず、強くはじいたり、ギターピックで連打すると鼓のような音が出る。はじき方を工夫して、パーカッションの音色のみで構成したのがこの曲だ。

Ⅱ. (じょんがら)五所川原市(青森県)でのコンサートを終えて弘前へ向かう途中、地吹雪に遭遇した。闇の中で激しい風に舞う雪。上下左右の感覚が消え、自然の激しいインプロビゼーションに津軽の「音楽」を聴いた。「津軽じょんがら節」の情熱的な即興の世界をストリングラフィで表現してみようと創ったのがこの曲だ。たたみ掛ける速いパッセージ、打楽器のような効果音、技巧を凝らしたソロパートの掛け合いなど、「津軽三味線」のエッセンスをストリングラフィの語法に昇華しようと試みた。

III. (うりずん)フェスティバルに招かれ始めて降り立った沖縄、圧倒的な生命力に圧倒される。湿気を帯びた風に乗って、植物の香り、香辛料の匂い、太鼓のリズム、三線の音、流れては消えていく。南国の風に漂っていくカラフルな音色のモチーフを、モザイクのように組み合わせてできたのがこの曲だ。

◆天鼓 I 

空中を鼓に見立てて、様々なトーンのパーカッションの音色のみで構成した曲。ストリングラフィの糸を勢いよくはじくと、弦楽器とは思えないような威勢の良い音が出る。糸の張り具合などを加減すると、鼓のように豊かな音色のバリエーションを表現できる。高い位置に張り巡らせたストリングラフィをはじくと、まるで天から鼓の音が降ってくるようだ。

◆光の記憶 より 『影』 (2017年)                       

組曲「光の記憶」は音の波動に光の波動のイメージを重ねて連作中。「綺羅綺羅」「眩」など様々な光を思い浮かべるうち、最終曲に「影」を据えることを思いつく。「『光』がある所には『影』が生ずる。『闇』には『光』が存在しないが『影』の向こう側は『光』である」というテーマで作曲。タンゴ調のリズムとバロック風ポリフォニーがそれぞれ影」と「光」を象徴する。闇に近い「深い影」で始まり、次第に「光」が強くなっていく構成。「影」のアナロジーとして低音を多用しているので、冒頭は演奏者が低い姿勢で演奏し、次第に高音部・高みに輝く「光」に向かって伸び上がって行くパフォーマンス性にもご注目!

◆パレード

1パート1パート加わって賑やかなミニマル風のパターンが表れてくる、メンバー紹介のためのナンバー。

★アンコール曲

◆紅(くれない)(2006年)

沸き立つようなリズムに乗って、ユニゾンのメロディがエネルギッシュに展開する。華やかで情熱的な色調の曲。

◆「記憶」シリーズ

       「森」「風」「雨」「光」といった自然のエレメントをテーマにした連作。自然界の音響と、古代の楽器にも似た素朴な音色の旋律によって呼び覚まされる、ストリングラフィならではの懐かしさと実験性が同居する表現を追求している。

◆「繭の色」シリーズ

日本の伝統色「青磁」「紫苑」「茜」「瑠璃」といった「色」をテーマにした連作。ストリングラフィの「弦」は絹糸ででき ている。蚕から繭、生糸そして絹糸と成る過程はまるで奇跡のようだ。絹にまつわる歴史や文化、ときには遥かシルクロードへまで思いを馳せながら、音のタペストリーを織り上げ一曲また一曲と「色」を綴り続けている。

ユーチューバー初取材があった4年前

1月7日(木)

「繭の色の演奏会」を毎月開催、トリップアドバイザーなどに積極的にアプローチしていた4年前、初めてプロユーチューバーが訪れ、興味津々でした。ブログに使用しているWordPressがバージョンアップし、YouTubeをアップロードできるようになったので、資料として掲載します。好きな時に好きなところへ行き、実体験を積める日々が戻ってくることを祈って💖